その1 バランスのとれた栄養 『がんを防ぐための12カ条』

ガン予防の第一歩は食事

世界各地の疫学(実際に起こつている病気や健康に関する事象を統計的に検討する)研究の結果、がんは国や地域によって多い種類と少ない種類との偏りが見られることが明らかになりました。
この格差の原因を追及した結果、ごく一部の地域を除いて、食生活が大きく問わっていることがわかってきたのです。さらに、国や地域によって起こる違いは人種の違いによるものではなく、食生活が影響していることを示すデータも出てきました。そこで世界がん研究基金と米国がん研究機問が、がん予防と生活習慣、とくに食生活について、世界中の研究をまとめ、報告書を作成しました。
その報告書は、食品や生活習慣と発がんとのリスクの関係を「確実」「おそらく確実」「可能性がある」の3段階に分けています。つまり、がん予防については「よい」「悪い」のふたつだけに分かれるのではなく、段階的な評価がされているのが現状なのです。その報告書によると、「確実」「おそらく確実」に発がんのリスクを低下させるものとして「野菜」「果物」があります。ほかに「食事からのカロテン類」「食事からのビタミンC」も一部のがんについて予防効果が認められています。
わざわざ「食事から」と書いてあるのは、通常の食事量の野菜や果物からとる程度の量という意味で、「サプリメントによって大量にとった場合は除く」ことを意味しています。

青食は要注意、 彩り豊かな食事がよい

調査や動物実験でわかってきました。日々食べている食品のなかには、がんを引
き起こす物質、がんを抑える物質の両方が含まれていることが明らかになっています。それらの成分や働きのすべては解明されていませんが、体内で複雑に作用しあって発がんを抑える効果をもたらしているのです。ですから、偏食や加工食品の食べ過ぎは栄養のアンバランスを招くだけでなく、発がんのリスクを高めてしまう原因になります。しかも現代的な食生活では野菜や果物が不足しがちです。いろいろな食品をとることで健康を増進し、がんを抑える働きをより高めましょう。

その1:バランスのとれた栄養(がんを防ぐための12カ条)

「がんを防ぐための12カ条」におけるその1は、「バランスのとれた栄養をとること」です。日々の食事の基本として、特定の食品に偏らず、多様な栄養素を組み合わせることが重要とされています。

主食・主菜・副菜をそろえた食事は、炭水化物・たんぱく質・脂質に加え、ビタミンやミネラル、食物繊維などをバランスよく摂取することにつながります。これにより、体の機能を正常に保つための基盤が整うと考えられています。

また、野菜や果物には抗酸化作用が期待されるビタミンやポリフェノールが含まれており、体内の酸化ストレスを抑える働きがあるとされています。これらを日常的に取り入れることが推奨されています。

一方で、肉や脂質、塩分、糖分の過剰摂取には注意が必要です。過不足のない食事を心がけることで、生活習慣病や健康リスクの低減につながる可能性があります。

重要なのは「完璧な食事」ではなく、継続できるバランスの良い食習慣です。毎日の積み重ねが、長期的な健康維持に影響すると考えられています。

がん予防の基本としても、特別な食品に頼るのではなく、日々の食事全体の質を高めることが大切です。

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