突然変異を引き起こす
肉や魚を焼いて焦がすと香ばしくおいしさが増す反面、焼き焦げた部分に変異原性物質(遺伝子を傷つける物質) が複数含まれることが確認されています。
焼き焦げに含まれる発がん物質は、調理温度が高く、調理時問が長いほど量が増え、とくに肉や魚を直火やフライパンで焼いて焦がした場合に多くできます。
また、でんぷんや糖(もちやせんべい) などの「おこげ」も変異を引き起こす原因となる物質が含まれています。世界がん研究基金の「がん予防のための提言」では「焦げたものを食べない。肉汁を焦がさない。直火で焼いた魚や肉、塩漬けや薫製の肉を控える」となっています。
しかし、焦げた魚や肉の1食分で口に入る発がん物質の量はわずかですし、焦げた部分だけを食べるわけではありませんから、それだけでがんが進行するわけではありません。よって、あまり神経質になる必要はありませんが、焦げた部分をたくさん食べないようにしましょう。
その8:焦げたものは避ける(がんを防ぐための12カ条)
「がんを防ぐための12カ条」におけるその8は、「焦げたものは避けること」です。食品を高温で焼きすぎたり、強く焦がしたりすると、有害物質が発生する可能性があるとされています。
特に肉や魚を直火で強く焼いた際には、焦げた部分にヘテロサイクリックアミン(HCA)や多環芳香族炭化水素(PAH)といった物質が生成されることが知られています。これらは長期的な摂取により健康リスクに関係する可能性が指摘されています。
そのため、調理の際には「焼きすぎない」「焦がさない」ことが重要です。網焼きやフライパン調理では火加減を調整し、適度な加熱を心がけることが推奨されます。
また、調理方法を工夫することも有効です。例えば、蒸す、煮る、茹でるといった調理法を取り入れることで、高温による焦げの発生を抑えることができます。
焦げた部分ができた場合は、できるだけ取り除いて食べることも一つの工夫とされています。ただし、過度に神経質になる必要はなく、日常的なバランスが大切です。
重要なのは、特定の食品だけでなく調理全体の習慣を見直すことです。さまざまな調理法を組み合わせることで、健康的な食生活につながります。